デジタルイラストに手を出したい!
でもその絵を描くのに必須と言って良いほど重宝するペンタブレット。
でもペンタブレットも種類が多く、
最初は価格のこともあって「板タブ」を使う人が多いかと思います。
でもたくさんの意見を見ていると「板タブ」を使っていると「液タブ」にやっぱり移りたいという意見が多いです。
しかし板タブを使用していた人が液タブになった時、半々で以下の意見に別れることが起こります。
・やっぱり直感で直接画面に描ける液タブにしてよかった
・液タブ使ったけど、なんかイメージしてたより使いづらい、板タブでよかった
なぜ?って思うかもしれませんが、
これに関しては板タブをどのくらい長い期間使ってきたかで意見が分かれます。
結局道具は「慣れ」が全てなんです。
でも初めての方は話が別で、ペンタブレットは未知の領域です。
なので「板タブ」と「液タブ」のを実際に使ってきた身として使い勝手や
購入の際の選び方を共有していこうと思います。
◆板タブの購入
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「コスパが良い」
もうこれは誰もが言うことです。
でも適切なサイズの選び方の話ってあまり聞きません。
板タブってサイズが豊富で、マウスパッド程度の大きさから21インチモニタ以上の大きさまであります。
サイズの選定での基準は以下の2つ。
→外に頻繁に持ち運ぶのか、自宅で主に使用するのか?
→自宅の作業モニターのサイズ
外に持ち運ぶことを前提なら小さなサイズの方がいいのは一目瞭然です。
Wacomを基準にするならS〜Mサイズが最適だと思います。
逆に自宅作業をメインとするなら自分の作業している「モニターのサイズ」を基準にします。
ノートPCの小さな画面ならS〜Mで問題はあまりありません。
しかし、デスクトップで20インチを超えるモニタになってくる場合、タブが小さすぎると使用感に支障が出てきます。
少しペンを動かしただけで想定外の長い線が画面に描画されてしまい、
細かい作業がしにくく、慣れるのに時間を要してしまいます。
逆に小さなモニタに対してタブが大きすぎると、
手をたくさん動かしても画面にはそこまで長い線が引かれず、余計な体力ばかり使わされる結果になります。
イメージとしてはマウスカーソルの速度を遅くした感じに近いです。(厳密には違います)
しかしWacomのLサイズ以上の板タブは小さな画面にも対応できるようにペンタブの認識する範囲を調整する機能が備わっているため、
Lサイズを使用しながらも、Mサイズ、Sサイズと同じ使用感に変更することができます。
なので、板タブを購入する場合は作業モニタに近いサイズか、
予算の許す限り大きめのものを購入することをお勧めします。
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◆液タブの購入
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液タブに関して言えることは「デカイのを買う」のが最善としか言いようがありません。
でも国産の液タブで大きなものとなると20〜30万以上はしてしまい、
プロを目指すならともかく、趣味としては相当覚悟がいる出費になります。
しかし海外産のものであれば国内産で20万以上する21インチ以上のサイズをなんと5万円ほどで入手が可能です。
しかもレビューを見ると使用感に関しても悪い評価は少ないです。
しかしいくつか注意点があり、
・ネット購入なので不良品が届く可能性と、不良品に当たった時のサポートが効かないことがある。
・Macには互換性がないため、基本的にMacユーザーは使用できない。
・PC、ソフトの使用環境次第で一部機能に不具合が起こり、使用に支障が出る。
・コンセントプラグが製造した国の形のため、変換器の購入が必須。
・ペン先にバネが入っていて、沈む感じの書き味でWacomの使用感に慣れた人には違和感がある。
最後のは好みと慣れの問題なので気にすることはないかもしれませんが、違和感があると感じる人は一定数いました。
購入の際には下調べは念入りにした方が無難だと思います。
Wacomの製品で13インチならば8万〜で購入が可能ですし、
ほぼ同値段で16インチの液タブも発売されました
(自分が13インチ液タブを購入して間も無く16インチが発売されたらしく発狂しそうになりました)
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なんでかな〜
自分が高い買い物すると確実に損する傾向があるんですよ〜
それは置いといて、
板タブと液タブ、それぞれどういった人に向いているのか?
また短所をまとめていきます。
◆板タブ
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◆長所
板タブの最大の長所は
「全画面を常に確認しながら作業できること」
液タブを使いづらいと言う人の大半はここにあります。
液タブは色調の調整や、ドット単位の調整などの細かな作業の時に
自分の手がすごく邪魔に感じます。
なので板タブはイラストレーターよりもデザイナーに好かれる傾向があります。
デザイナーは色彩や、配置の微調整を頻繁に行いますので、常に全画面を目視できないと大変ストレスになります。
そもそもタブレットを使わない、マウスで作業するデザイナーも実際にいます。(描く作業が発生しない職場に限ります)
そんな人でもタブレットの方が効率がいいと感じる方がほとんどです。
(デザイナーの職場の環境でタブレットがない会社もあるため。または自宅作業が多くタブレット持ち運びが面倒という理由)
また、板タブは使用するモニターの解像度に依存するため、
モニターの性能が上がれば上がるほど作業効率の向上につながります。
っというのも、液タブは液晶がもともとタブレットに付属してしまっているため、PCモニターを買い替えても何もありません。
しかも液タブの液晶の解像度が低いもので作品を制作した場合、
高解像度のモニターにその作品を映し出した際に、液タブの解像度で確認できない粗が出てきてしまうケースが多く、
趣味ならば許容範囲でも、仕事の場合は「粗がひどいから直して」と修正を依頼されることもあります。(そもそも趣味に許容されない範囲はない)
なので底解像度の液タブを使用するプロの方は、液タブ以外に別の4Kや5Kの解像度のモニターにも作業中のブラウザを別窓で表示して作業する方が多いです。
そう言う点からも板タブはモニターの性能も作業効率に直結し、
コスパも抑えられる優れたタブレットと言えます。
しかも板タブ使用者は液タブに移っても慣れるのに時間がかからないのも長所と言えます。
◆短所
短所は「慣れるまで時間がかかること」です。
自分の手を動かした場所と違うところに線や動きが反映されるため、
どうしても最初はしんどく感じることが多く、
直感性と言う面に関してはどうやっても液タブに劣ります。
特にイラスト面では「線画」に苦戦を強いられる方が大半ですが、
線画を描けるようになったならば、もう板タブを使いこなせたと言ってもいいレベルです。
そのくらい線画の敷居は高く、アナログで線画を完成させて着彩のみデジタルの方は案外多いです。
ただ、その分スキャンした線画をデジタルに適応させるため画像編集の最低限の知識が必要になります。
もしくはアナログで緻密に下書きをして、デジタルのペン入れで「なぞるだけ」の状態にして作業する方法もあります。
もちろん制作時間が増えてしまいますが線画の練習もできるため、最初のうちはおすすめです。
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◆液タブ
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◆長所
多くの方が言ってますが「アナログに近い感覚で作業ができる」ことです。
正直アナログで絵を描いてきたのなら迷わず液タブをお勧めしたいところ。
でもやっぱり値段のせいで入門の敷居が高いです。
先ほど板タブで液タブの短所として「自分の手が邪魔」ということを言いましたが、
液タブは板タブとしても使用することができるので、実はその欠点は機能の使い分けで無いも同然になります。
線画を描く時は液タブとして使用して、
着色や仕上げ作業では板タブとして使えば効率的になります。
しかし、問題は板タブとして使用した時に、「板タブの購入」で紹介したサイズの問題が出てきます。
もしも以前板タブを使用していて、使用している液タブのサイズが違った場合は少し違和感を感じる可能性があります。
が、これは気にとめる必要はないでしょう(何故書いた)
板タブのサイズを気にするのは「線画作業でも使用する必要があるため」で
液タブは線画作業を液タブ内で完結できるため、外部環境に影響を受けないからです(ほんと何故書いた)
◆短所
これは言わずもがな「値段が高え」ことです。
しかも板タブで言った解像度の問題もあり、できれば4Kクラスのモニターを別途購入をする必要が出てくる可能性があることから、
とことんお財布に優しくありません。
液タブの解像度が4Kクラスのものは存在しますがそれこそ現在Wacom製しか確認できず、
30万近い出費は覚悟しないとなりません。
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でも4Kなくてもさ、自 己 満 足 なら何も問題ないよね?(今までのことを全部放棄)
だって趣味だもん。
4Kとか5Kとか解像度の違いなんて作品見る人がその環境ないとそもそも粗も分からない!
小さい板タブで十分な人、
ちょっと奮発してデッカイ板タブ買う人、
思い切って液タブ入門する人
より高みへ行くため!4K液タブ買う人
何を買おうが人の自由!
あくまでこの記事は右も左も分からない人に向けたガイドラインでしかありませんので
「あ、そうなんだ」程度にとどめて十分です。
デジタルイラスト入門を考えている方へ
ご健闘を祈ります!
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