top of page

物語の制作する上で起こる「キャラクターが独りでに動く」とは?

  • 執筆者の写真: karasora
    karasora
  • 4月29日
  • 読了時間: 7分

漫画や小説を作った経験のある方なら聞いたことあると思います。

「キャラクターが独りでに動き出した」という表現。


これの正体を言ってしまうと


作ったキャラクターへの理解が足らない時に起こる現象です。


これだけ言うと作者の実力不足かのような言い方ですが違います。

むしろ理解しきれないのは当たり前なんです。


♦︎何で「当たり前」なの?♦︎


自分で作ったキャラクターと言えど、「他人」だからです。


そして、ほぼ全ての人が作る「キャラ設定」と呼ぶものは


そのキャラの「かっこいい一面」や「かわいい一面」

「こう言うシーンが描きたい」等々……、


作者の感性で「良い」と思った要素を入れたもの。



つまり、「キャラ設定」を作った段階では

そのキャラの「好きな一面」しか見えていない状態であり、


芸能人やアイドル、有名人のキラキラした表向きの一面しか見えていない状態に等しいと言うことです。



♦︎キャラ設定の完成=物語の完成度1%♦︎


ここまで読んで、例え作者でも作ったキャラの一面しか理解できていない

と言うのは何となくわかったかなと思います。



先ほどのキャラ設定の「好きな一面」というのを、いざ長編ものの漫画や小説として形にした時に意外と出番がないと感じた人もいるのではないでしょうか?


理由は明白で、作った設定が物語で輝くのは「描きたかったシーン」のみであって

物語の中でもかなり限定的です。


30pを超える漫画や小説、ましてや何話もある長編ものでは「描きたかったシーン」と言えるものは物語全体の1割どころか1%にも満たないことがほとんどです。


残り99%は「描きたかったシーン」へ繋げるための物語を書くこととなります。


99%は大袈裟だったかも?



♦︎改めて「キャラが独りでに動く」とは?♦︎


そこで必要になるのが、そのキャラの「好きな一面」以外の要素。


そしてここに


「キャラが独りでに動く」理由が集約されてると思ってます。




○そもそも「好きな一面」以外の要素って何なの?


簡単に言うとそのキャラの「私生活」や「習慣」、「言動」や「感情」がソレです。

キャラ設定として一部書き記す人もいるけれど、全てを書ききれない要素。




例えば

・朝の目覚めはいい方か? 寝起きは機嫌が悪いのか?

 寝相悪すぎて朝になると枕が足元にあるとか?

 自室で寝て、朝起きたら公園のベンチで目覚めた?


・朝食はパン派?ご飯派? コーンフレーク? それとも食べない?

 朝から油物フルコース?

・目玉焼きは醤油?ソース?塩? 全部入り?

 ベーコンエッグ派? ハムエッグ派?

 異物混入すんな派?


・家族に「おはよう」っていう? それとも家族仲悪くて無言とか?

 もしくは仲良すぎてハグしちゃう? 目覚めのチューとかしちゃうの?

 もはや朝チュンが挨拶


・学校や職場へ行くのは徒歩? 電車? 自転車? 車?  実はお嬢様、おぼっちゃま設定でリムジンで登校?


・周りの人との関係とかどう? 友達たくさん? それとも友達作るの苦手?  そもそも人と関わるの嫌いなタイプ?  君が僕を友達だと言うまで殴るのをやめない!


・知り合い同士が喧嘩してる、仲裁する?

 「我関せず」ってことで無視?  「うっひょー!喧嘩じゃん!いいぞもっとやれ!」みたいなタイプ?

 「〇〇参戦!!」のごとく何故か自分も喧嘩に参加する


・上司、先生、先輩に怒られた。

 素直に反省する? 反論する? 「スミマセンデシタ」って形だけ反省する?

 「やはり暴力!暴力は全てを解決する」


・お金の価値観は?

「世の中金よ!金!金が全て!」

「お金なんて要りません、何でもタダでやりますよ!」

「等価交換だ、〇〇したんだから金払え」

「必要な分あれば十分、でも足らない時は手段は選びません」


・うんちょっちょする時、洋式しか受け付けない派?

 和式でも余裕です派?

 世界の便所を網羅するのが夢です派?


・嫉妬の感情を抱いた時

「負けた……悔しい……勝ちたい……」

「…………なにあいつ…むかつくわぁ、あ、もしもし? アイツ潰したいんで手伝って?」

「は!?は!?うっせ!うっせ!バーカバーカバカバカバカバkア:ェおjr@pうぇh」

「今回は負けました、でも負けた原因ははっきりしてます、あの状況なら(言い訳ツラツラ)」



上の例のように、物語内でキャラが「こう言う時はどう行動するのか?」

もしくは「どういう感情になるのか?」


実際に物語の中でキャラが動いて初めて「あれ?このキャラってこんな性格だったんだ」

「このキャラはこういう時ってどういう感情になるんだ?」って考え、感じる場面がたくさん出てくるでしょう。



♦︎つまり……♦︎


こうやってキャラの性格が肉付けされたことで、元々決めてあったキャラ設定の一部に違和感を覚えて設定の一部が変わることもそれなりの頻度で起きます。



漫画を読んでいると最初と最後で「キャラが変わってる」と感じることってありますよね?

あれは作者の中で不明瞭だったキャラへの理解が深まったことで起こる変化です。


そしてその変化が物語にも影響する場合があります。

(死ぬはずだったキャラが生き残る、逆に生き残るはずだったキャラが死亡等々)



作者の中で不明瞭だったキャラの性格が明らかになるつれて本来のプロットから外れ、そこから新しい物語が生み出される。

これがあたかも「キャラが自らの意思で動いて物語を変えた」と感じることから、

「キャラクターが独りでに動く」という表現になったと自分は考えてます。



♦︎おまけ:「後付け」では?+雑談♦︎


そうです、ぶっちゃけ「後付け」です。


「後付け」って割と批判的に見られがちなんですよね。

確かに物語の根幹から矛盾が起きてしまうケースもありますので気持ちはすごくわかるのですが…



中には親の仇と言わんばかりに「後付け」を嫌う人がいます。


心配のあまり「話聞こか?」と相談に乗ってあげたくなるくらいです。

聞かんけど。(面倒臭いし…)



物語的にそこまで破綻してない後付けに対してはもうちょっと寛容になってもいいのでは……?って思う時もあります。




ただ知っておいてもらいたいのは


「設定を100%作ってから物語を制作」というのはシリーズものでは物理的に不可能です。


自分の様な素人の漫画で利益度外視なら時間はあるし設定も作り込むことは可能ではありますが…(素人漫画の作り込みはモチベーションが全てです……なのでじゃんじゃん自分に感想送ってくれていいんですよ( ◠‿◠ )コワクナイヨ)




プロの環境は成果を出さないといけないため、常に時代の流行りや倫理観などをアップデートしてかないといけない状況にあります。

(倫理観においては同人描く人でもアップデートしておいた方が無難でしょう…)



その上、流行り廃りは諸行無常と言わんばかりにあっという間です。



ジャンルは違いますがデザインの「色の配色」は3ヶ月毎に流行が変わると言われています。


ゲームなんてほぼ2ヶ月どころか、早いと1ヶ月弱で話題が入れ替わってる印象です。


「ポケットモンスター」で有名なゲームフリークもブランドを廃れさせないために新作発売のスパンを3〜4年、

リメイクや番外作も含めたらほぼ毎年数本ゲームを出して話題性を維持という徹底ぶりです。



今の時代、ブランディングする上で空白期間を作るのはものすごいデメリットです。



そんな中、


週間連載のジャンプの漫画においては1年後も連載してるかわからない上、人気が出なかった時のテコ入れ用の別路線の物語の設定も考えておかないといけない。


ゲームにおいては作られるかもわからない2作目のために物語に余白など残しておく余裕なんてない。

余白をのこして「次回作への伏線」を入れたとしても、売れずに次回作を作るお金が入らなければただただ無駄に時間とお金を使って設定を考えただけになってしまう。



上記の点からも、シリーズもので三部作など作る数が決まっている企画でもない限り「100%設定を作ってから物語を制作」というのがほぼほぼ不可能というわけなのでした。




コメント


bottom of page